AI面接とは、AI が質問や評価に関与する採用選考のこと。会話しながら深掘りされる対話型(SHaiN 等)と、設問に制限時間内で答える録画型(HireVue 等)に大別され(harutaka は両方に対応)、対策は形式ごとにまったく異なる。各社が公表する評価軸に表情の項目はない。
こんにちは!JobSimplify を作っている Koh です。
今日は AI面接の話を書きます。知りたいのは 1 つだと思います。AI は、どこを見ているのか。
先に断っておくと、AI がどんなアルゴリズムで採点しているかは外からは分かりません。「こうすれば受かる」と言い切っている記事は、たぶん根拠がないです。
なのでこの記事では、各社が公式に何と言っているかを並べて、そこから何が読めるかという形で書きます。
書くのは、3 サービスが公表している評価軸、自分が受けるのがどれかを見分ける方法、表情の話がどこまで裏付けられるか、そして形式ごとの準備です。
目次
AI面接には 2 種類ある
AI が深掘りしてくる「対話型」と、決まった設問に録画で答える「録画型」。同じ AI面接という案内でも中身は別物。

対話型は、AI が質問して、こちらの答えに応じて深掘りを重ねてきます。録画型は、出された設問に制限時間内で答えて提出する。深掘りは来ないかわりに、一発で言い切る必要があります。
この違いが、そのまま結果に出ている人がいました。
録画面接全通、SPI重視全落ち、AI面接全落ちで弱点わかり易すぎるバカ
録画型は全通なのに対話型は全落ち。同じ人が、形式によってここまで変わる。対策の第一歩は、自分が受けるのがどっちかを知ることです。
各社が公表している評価軸
推測を混ぜずに、公式サイトとプレスリリースに書いてあることだけを並べる。ここが対策の出発点になる。
3 社とも、公表している評価の対象は「回答の中身」。表情を評価軸として挙げている社はない。
タレントアンドアセスメント
- 形式
- 対話型・導入 1,000社以上
- 公表されている評価の対象
- 受検者の回答内容をすべてテキスト化し、評価 AI が資質を分析
- 標準プラン 30〜40 分 / 評価項目 18 項目
- 表情への言及
- 記載なし
日本総代理店: タレンタ
- 形式
- 録画型・コンピテンシー 7 項目
- 公表されている評価の対象
- 単なる「印象」ではなく、回答内容の中の行動事実に基づいて評価
- 達成意欲と主体性 / 学習意欲 / 状況適応力 / チーム志向 / コミュニケーション能力 / ストレス耐性 / 信頼性
- 表情への言及
- 記載なし
ZENKIGEN
- 形式
- 対話型 AI 選考・大手企業 1,000社以上
- 公表されている評価の対象
- 設計された評価軸に沿って AI がデータを揃え、面接官の判断を支える
- 「合否の判断は採用担当者が行います。AI が自動的に合否を決定する機能の実装は行いません」
- 表情への言及
- 記載なし
出典: SHaiN 公式サイト / タレンタ株式会社 2021年10月22日発表 / harutaka 対話型AI選考システム(いずれも 2026年8月10日時点の記述)
SHaiN も harutaka も導入は 1,000 社以上。就活中にどれかには当たる、と思っておいていいと思います。
そこから読み取れること
3 社に共通しているのは「回答の中身を見る」という説明。ここから、何に時間を使うべきかが決まる。
公式の記述:SHaiN は「回答内容をすべてテキスト化」して分析すると説明している
→ ここから読めること:
文字に起こしたときに情報が残らない話し方は不利になりやすいはず。抽象的な形容詞だけの回答や、主語が曖昧な回答がこれにあたります。
公式の記述:HireVue は「『印象』ではなく、回答内容の中の行動事実に基づいて」評価すると説明している
→ ここから読めること:
効くのは「頑張りました」ではなく、いつ・何をして・どうなったという事実のほう。裏を返せば、熱意を伝える話し方に寄せても拾われにくい。
公式の記述:harutaka は「AI が自動的に合否を決定する機能の実装は行わない」と明記している
→ ここから読めること:
少なくともこのサービスでは、AI に落とされるのではなく、AI が整理したデータを人が読んで決めています。だから読む人に伝わる構成で話す必要がある。
念のため、これは公表されている説明からの推測です。実際の判定ロジックは非公開なので、「こう答えれば通る」という保証にはなりません。
ただ、公式が「見る」と言っているものに合わせて準備するのが、いちばん外れにくい。
表情の話はどこまで本当か
3 社が公表している評価軸に、表情は入っていない。ただし「表情は一切関係ない」と言い切れる材料もない。
AI面接の対策記事には「常に口角を上げて話す」「目線を外さない」といった話がよく出てきます。
でも上で見たとおり、各社が挙げている評価軸に表情の項目はありません。SHaiN は回答内容のテキスト化を、HireVue は行動事実を、評価の説明に使っています。HireVue については、米国で 2021 年 1 月に顔の表情分析の利用をやめたと発表されたという報道もあります(言語解析の予測力が上がり、視覚的な分析が評価に有意な価値を加えなくなったため、という説明)。
一方で、解説記事のなかには分析要素に「表情」を挙げているものもある。企業やプラン、年度によって仕様が違う可能性があるので、「表情は絶対に見られていない」とも言えません。
この記事としての結論はこうです。表情が採点されるかは外から確認できない。だとしても、公表されている評価軸はどれも「回答の中身」なので、笑顔の練習より内容を詰めるほうが確実。
そのうえで、現実的な話をもうひとつ。録画は人事が後から見ます。harutaka が「面接官の判断を支える」と書いているとおり、映像やデータは人の目に触れる前提です。AI が表情を採点していなくても、服装や環境を軽視すれば人のところで落ちる。
お菓子食べながらパジャマでAI面接ってやつ受けたら録画されててそれ送られてるらしくて落ちたわ普通に
「AI が相手だから」と油断するとこうなります。表情の作り込みは優先度を下げていい。ただ身だしなみと環境は落とさない、というのが現実的な線だと思います。
案内URLでサービスを見分ける
受検案内の URL のドメインで、どのサービスかがだいたい分かる。受ける前に 10 秒で確認できる。
対話型と録画型で準備が違う以上、形式の特定が先です。案内メールやマイページのリンク先を見てみてください。
| URL に含まれる文字列 | サービス | 想定される形式 |
|---|---|---|
shain | SHaiN | 対話型。標準で 30〜40 分 |
hirevue | HireVue | 録画型。設問ごとに制限時間 |
harutaka | harutaka | 録画型または対話型 AI 選考 |
※ 企業が独自システムを使っている場合や、代理店経由で別ドメインになる場合もあります。あくまで目安として。
URL で分からないときは、案内文の「所要時間」と「撮り直しの可否」を見る。所要時間が 30 分以上で撮り直しの記載がなければ対話型の可能性が高い。設問ごとに制限時間が書かれていれば録画型です。
形式別の対策と、その根拠
「なんとなく良さそう」ではなく、公表されている評価軸と形式から逆算する。
対話型(SHaiN など)
- • エピソードを 3〜4 本用意する
根拠:標準プランで 30〜40 分、評価項目は 18 項目と公表されている。1 本では埋めきれない長さと幅です。 - • 各エピソードを「状況・課題・行動・結果」で言えるようにする
根拠:回答をテキスト化して資質を分析すると説明されている。行動と結果が抜けた話は、文字にしたとき何も残りません。 - • 黙り込まずに「少し整理させてください」と声に出す
根拠:対話型は音声のやり取りで進むので、無言は回答として残りません。
録画型(HireVue など)
- • 30〜60 秒で「結論 → 理由 → 具体例」
根拠:設問ごとに制限時間が決まっているので、前置きが長いと本題に入れません。 - • 回答に「行動の事実」を必ず入れる
根拠:日本総代理店が「『印象』ではなく、回答内容の中の行動事実に基づいて」評価すると説明しています。 - • 撮り直しの可否を先に確認する
根拠:撮り直し回数は企業設定で変わります。1 回勝負なら通信環境から整える必要がある。
両方に共通して効くのは、ES との一貫性です。深掘りは ES の記載から来るので、生成AI で整えた ES を自分の言葉で説明できないと、そこで必ず止まります。
あと、落ちても引きずりすぎないこと。harutaka のように「AI は合否を決めない」と明記しているサービスもあります。AI に人格を判定されたわけではありません。
みんなが詰まっているところ
いちばん多い迷いが「どこまで一気に話すか」。これも形式で答えが変わる。
至急教えてください⚠️⚠️🙏 AI面接でガクチカとか答える時、ガクチカ教えてくださいって言われたら一気に全部答えますか? 制限時間の指定はないです 深堀質問は1-2個です
この人のケースは深掘りが 1〜2 個という設定です。掘られる回数が少ないなら、最初の回答に結論と具体をまとめて入れないと、材料を出しきれないまま終わります。
逆に何度も掘ってくるタイプなら、最初は結論と概要にとどめて、掘られたぶんだけ具体を出していく。「どこまで話すか」の正解も、形式で決まります。
企業ごとの設問を事前に知りたい、という声も多いです。
💄資生堂のAI面接って設問あの2点以外に聞かれるんですかね😭夏インターン通ってる方教えてください🙏 #28卒
設問は企業が設計するので、同じサービスでも聞かれることは変わります。ここは体験談を探すしかない領域です(ワンキャリアや就活会議の選考体験記に載っていることがあります)。逆に、形式と評価軸は事前に分かるので、そっちは先に潰しておくのが効率的です。
工程が増える=締切も増える
AI面接は「ES と面接の間に増えた工程」。増えたぶん、期限を落とすリスクも増えている。
ES 提出 → Webテスト → AI面接 → 人間の面接。工程が増えるほど、それぞれに別の締切がつきます。
「ES は出したのに AI面接の受検期限が切れていた」という事故は、企業単位ではなく工程単位で管理していないと防げません。

JobSimplifyでは、企業ごとに選考ステージと締切(時刻まで)を記録できます。どのサービスの AI面接だったかをメモしておくと、次に同じ形式が来たときの準備が一瞬で終わります。
受検予約やマイページ登録のたびに基本情報を手打ちしている人は、マイページ自動入力の仕組みで 1 社あたりの入力を約 30 秒に圧縮できます。
出典
この記事の「公式が公表していること」は、2026 年 8 月 10 日時点で以下に載っていた記述をもとにしています。仕様は変わるので、受検前に企業からの案内を確認してください。
- • SHaiN 公式サイト(株式会社タレントアンドアセスメント) — 所要時間・評価項目数・回答内容のテキスト化・導入社数
- • タレンタ株式会社(HireVue 日本総代理店)2021年10月22日発表 — コンピテンシー 7 項目・「行動事実に基づいて」評価
- • harutaka 対話型AI選考システム(株式会社ZENKIGEN) — 「合否の判断は採用担当者が行います」の記載
- • 労働政策研究・研修機構(JILPT)— AI面接の評価設計についての取材記事
- • SHRM — HireVue Discontinues Facial Analysis Screening(2021年1月) — 米国での表情分析の利用停止
秋の選考の締切管理については秋インターンの締切は23:59とは限らないに書いています。
